uchida2

病気やケガをしても、だれでも気軽に元の生活に戻れるように

小さい頃から、自分が生まれた時に入院していたという話を聞いており、将来の職業として医者や看護師をなんとなく意識していました。作業療法の分野について知ったのは、進路選択のため看護系の大学の見学説明会に行った時です。薬ではなく、家事や料理の練習など、生活に基づく動作をしながら楽しく治療できることに感動しました。大学卒業後は、作業療法士としてリハビリ病院内で3年間、併設されている訪問看護ステーションで2年間、合わせて5年間働きました。その時に、病気やケガをきっかけに、もといた地域コミュニティから「自分にはできない」と言って離れてしまう患者さんにたくさん出会い、それは寂しいなと感じていました。病気やケガをする可能性は誰にでもあるからこそ、そうなっても気軽に戻って来られる場所がどこにでも普通にあれば、今元気な人も安心して働けるのにと考えていました。

職員の、利用者さんへの想いを尊重してくれる職場

結婚を機に群馬に移り、じゃんけんぽんの理念や居場所づくりの取り組みに共感して就職しました。引っ越したばかりで地域のことに詳しくなかったことと、介護現場の即戦力になればと思い、観音寺の事業所で介護の仕事から始めました。観音寺の事業所で介護現場を経験してみて感じたのは、看護小規模多機能型居宅介護では、在宅支援について不可能なことはほぼないということです。例えば通所介護は、家を出てからが支援の対象になるので、家を出るまでに支援が必要であれば別のヘルパーさんにお願いすることになります。しかし、看護小規模多機能型居宅介護では、家の中から屋外に至るまで、どこででも利用者さんを支えることができます。「この利用者さんのために、これをやりたい!」という職員の想いを尊重してくれる事業所の雰囲気にも後押しされました。

地域にこそある!リハ職の役割

入社11ヵ月ほど経ったころ、居場所づくりの方をやってみないかと声がかかり、事務局に異動することになりました。現在は、事務局で配食サービスを中心にインフォーマル事業の業務を担当しています。作業療法と介護は、生活の中でのリハビリという点では近いと思います。ただ、作業療法士としての業務はまだ確立していないため、自分一人でできることには限界があります。しかし、もしじゃんけんぽんで同じリハ職の仲間ができたら、介護現場や地域の方々の支えになる何かができるのではと、考えを膨らませているところです。実際、病院内のことしか知らないリハ職の人が多いです。もっと地域に出ることで退院後の患者さんの生活をイメージでき、地域の誰につなげられるかが見えてくると思います。病気や障害、加齢などがあっても社会と繋がりながら日常生活が送れるようにするのは、まさにリハ職の役割だと思うので、そのような居場所づくりに作業療法士としての視点や経験を活かすことができたらと思っています。